七彩石

周珠旺

周珠旺氏は極限の写実を創作の主軸としています。堅固な絵画の技巧と独特な点を描く手法は台湾現代芸術界でも注目を集めています。長年に渡り台湾南部で生活している事から、影の変化への理解が深く、個人の感情も視覚に転化し、写真を撮るかのような写実技法を用いる事で、温かい空気に包まれた記憶の中の情景が浮かびあがり、人の心の奥深くに響いてくるのでしょう。

《七彩石》虹の七色の色から命名されたタイトル。キャンバス上に紋様の異なる石を配置し、虹の配色と間隔同様のデザインとなるよう配置したものを壁にかけるスタイルで鑑賞。一見平らな紋様の異なる石にしか見えません。しかしながらこの作品は、幾重にも色を重ねる事で石の表面の変化を生み出し、凹凸や平面感を際立たせ、それぞれの石が命を持ったかのように見える油絵作品として仕上っています。